「国策は必ずしも国民を幸せにしない」
息子の山村留学先だった
長野県泰阜(やすおか)村には、
国策は必ずしも国民を幸せにしない、
という
先達の教えがあるそうです。
いつもは、
開かないこともある生協の月刊誌ですが、
ベー助がパラりとめくって、
「お、やすおかが出てる!」
というので、
読んでみたら、
上記の言葉がのっていました。
そういえば、
ブンが言っていました。
学校で、満州に行ったお年寄りの人の話しを聞いたと。
生まれてこの方、ほとんど学校行事のことを話したことのないブンが
そう言ったので、
「あー、何か心に残ったんだなぁ~、」
と印象的でした。
記事には、
「同村は36年に国が決めた満州分村に従うことを決め、
村民1200人が中国大陸に移住、
敗戦時に多くの犠牲者が出た。
教えはこの苦い歴史を
後世に伝えたものだ」と。
村の生き残りのお年寄りたちが、
今も小学校・中学校に出向いて、
お話しをしてくださっているんですね。
ブンの聞いた話は、このことだったんだと
思わぬ再会でした^^。
ウチの父は台湾うまれ。
母は、中国(りょじゅん)うまれ、満州(しんきょう)でも暮らしたそうです。
けれど、戦争の話しは、
ほとんど聞いたことがありません。
残留孤児にならずに、帰ってこれた、
と呟くのを聞いたくらい。
なかなか後世に伝えていくというのは、
ましてや村の教えとして、
子供たちへ伝えていくなんて、
本当に稀有なことなんだぁ~~~と、
あらためて思わずにはいられませんでした。
ベー助もお話ししたことのある泰阜の村長さんは
「自分たちがこの地で生きていくために必要なのは、
自分たちの判断に基づいて問題を解決していく力。
制度や法律頼みをしているだけでは、
とても村民の暮らしは守れません。」
と、在宅福祉と 唯一のガソリンスタンドを守った
お話しが紹介されていました。
夕食時に記事をよみながら
「いい人だね~(すごい人だねーの意味)」というと、
「あすこは、みんな いいひとだもん」と、ブン。
息子は、正真正銘さらりと言っただけですが、
急所をついた一言だな~と思いました。
悲しみや過ちを後世に伝えていく普通の人々がいなければ
普通の人々をまもる長(おさ)は生まれない。
もし居たとしても違う道へ行ってしまうか消えていってしまう・・
子供のひとことには、
裏を返せば、ふかい真実がころがっているような気がします^^。
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