かまやの神さま
おじいちゃんちの家づくり。
ようやく完了検査となりますが、旧建物を物置として残すために、
台所と風呂場を解体しなければならなくなりました。
先週から解体作業をしています。
この地方では、台所を「かまや」と言っています。
おそらく語源は、かまどのある建物のことだと思います。
確かに、うちのかまやには、現在は使ってはいませんでしたが土でできたかまどが今でも残っていました。
子どもの頃、ここでご飯を炊いた記憶もうっすらとあります。
壁や屋根をバリバリはがしながら、壊していったのですが、
ここで、自分もそだてられたのだなあ・・・と思うと感慨深くなります。
自然と感謝で手が合わさります。
壁には、チョークで書かれた、おばあちゃんの字がたくさんありました。
かつて、薪でお風呂を焚いていた時に、薪を仕入れた日付です。
煤けた黒い壁を黒板代わりに使っていたのです。
母親を早く亡くした私は、おばあちゃんに面倒を見てもらいました。
かまやは、まさにおばあちゃんの居場所であり、おばあちゃんの思い出の場所でもあります。
薄暗いはだか電球の明かりや、手押しの井戸ポンプ、薪のふろ。
そんな生活が嫌だったわけですが、
不思議なもので、今、子供たちにそうした自然と寄り添った生活を伝えようとしています。
トイレの神さまという歌がありました。
その歌を心の中で口ずさみました。
「おばあちゃん、おばあちゃん、ありがとう・・・」
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