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2014年1月25日 (土)

森の泣き声

安行原自然公園、通称・平岡山に行きました。

そこで、大木の幹に傷がつけてあるのに気づきました。

カブトムシを捕まえるために、幹に傷をつけ、樹液を出させるためです。
しかし、よくよく見ると、他の木にもいたるところ、同じ高さのところに傷がつけてあります。

今まで、大変不思議に思っていたのですが、平岡山の木は、大人の胸ぐらいの高さのところが
大きくコブ状に膨らみ、ひどい所は、えぐれて、中の心材が腐っています。
樹はこの心材の腐れ(木材腐朽菌)で寿命を縮めてしまうのです。
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よく、クリの木などは、幹の胴枯れ病にかかるので、
ここの木も病気なのか、はたまた、公園にする際の工事の傷なのか、わからずにいました。

原因は、毎年毎年同じ高さのところに、ぐるっと傷をつけられるので、
それを修復するために、樹皮が盛り上がり、コブ状になったのです。
おそらく、10年以上は毎年毎年繰り返していると思います。
台風が来れば、ここから、折れてしまいます。

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手前が新しい傷。奥がコブ状になった樹。


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カブトムシの来ない、イヌシデまで傷つけられています。
幹では樹種が分からなかったのでしょう。

平岡山の樹は、樹勢が無く、それは樹が老齢化したためと思っていましたが、
原因は人為的なものでした。
ほどほどに森に関わり遊ぶのは、とても楽しいことですが、
行き過ぎは、森自身の寿命をちぢめてしまい、
近い将来には自分の楽しみさえも無くしてしまいます。

わたしたちは、
つい自分の楽しみや仕事に夢中になってしまい、
森全体のことが見えなくなってしまうことがあります。
そんな時こそ、
森の中で、ただ耳を澄まし、木々の声を感じる必要があるのかもしれません。
私たち人間は、そうした感性を持っていると思うのです。

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