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2015年4月 7日 (火)

こうなるとテロリストとドローンと どちらが人間的か・・・?

読み終えると、
いろんな疑問にこたえてくれている本です^^。

たとえば、
「なぜ戦争は、なくならいの?」
という疑問に、
「軍需産業が、たいへんもうかるから」
というひとつの答えがありますが、
では、実際的に、
もうけている会社は、
どこで どんな製品をつくっているのか?

そんな憲法や戦争の
よくわからなかったはなしが、
具体的に、
Q&A方式で、
大変わかりやすく書いてあります^^。

Rad7q0g
『戦争するってどんなこと?』(平凡社)(ダグラス・スミス著)

「アメリカのシアトルの経済の中心は、ボーイングという(航空会社)です。
戦闘機、オスプレイなど、数多くの軍用機は、ボーイング社製です。」

「アメリカには、軍需産業にかかわる大企業がいくつもあります。
なくなったら大危機、アメリカ経済は崩壊しかねない。」

こんな感じに字も大きいので、
子供向けの憲法や戦争の本のつぎに、
これは、ぜひおすすめですッ!!!!!


たとえば、
Q「戦争に行ったら兵士は どんなことするの?」
A『兵士の仕事は敵を殺すことです』

という、いきなり核心をつく答えとともに、

その過酷で残虐な戦地の姿が、
著者がアメリカ海兵隊にいた経歴や
また沖縄に住んでいる現在から、
友人の具体例とともに、
わかりやすく解かれていきます。

また、今の日本人にむけての言葉も うなるものばかりです。
「これから、日本が集団的自衛権で
アメリカ軍を手伝う戦争に行くとしたら、

今、アメリカがどのような戦争をしているかを
知っておいた方がいいでしょう」

「21世紀以降、アメリカは、新しい殺し方をはじめました。
ドローン(無人戦闘機)・・・・
飛行機の機長は、アメリカにいて、
コーヒーを飲みながら、スクリーンを見ながら操縦して、人を殺す」

こうなるとテロリストとドローンと いったいどちらが人間的に見えてくるか・・・・
わたしたちが、集団的自衛権で応援する戦争とは、
こうした戦闘のことなのですね・・・・・


「現在にいたるまでの20世紀の戦争は、
兵士よりも 一般の人々をずっと多く殺しています」


「アメリカの戦争は、(テロに対する戦争)に変わりました。
国でも組織でもなく、テロとは戦術のこと。
つまり、テロに対する戦争は、終わらない戦争です」

「テロ行為をしたかではなく、テロをするかもしれない容疑者は、
証拠も犯罪行為もないので、
起訴も裁判もできない。
国際法もとどかない人権のない状態で監禁する」

~次々に開発されていく爆弾の数々~
●CBU-75クラスA「悲しい目」爆弾
 2000トン爆弾のなかに、180個の小さい爆弾が散らばって爆発。
 (フットボール157面) すべてが死ぬ~不発弾の犠牲もある~
●BLU-82B「雑草刈り」小型車くらいの大きな爆弾、下のものすべてを殺す
●GBU-43B「大規模 爆風兵器」 さらに大きい破壊力。
●CBU-72B「貧者の原爆」 殺傷面積が広い。
 1回目の爆発で、広がり、2回目の爆発で火をつけ、あたりの空気が爆発。
 まずは、燃えて死に、次は防空壕にいても肺が破裂して死に、さらに、気化したガソリンを吸って死ぬ。
●核兵器ー最大の無差別殺人兵器。

●そうして、21世紀以降、アメリカは新しい殺し方をはじめた・・・・
ドローン[無人飛行機]からロケットを発射して、人を殺すやり方。
これは戦争というより暗殺。
アフガニスタン、イラク、パキスタンなど中東の国で使っている。
死者の数はひみつ。
確実なのは、殺す側では死者がゼロ。
飛行機の機長は、アメリカにいて、
コーヒーを飲みながら、スクリーンを見ながら操縦しているから。

こうした、
わたしたちがテレビや教科書で深く学んでこれなかった、
集団的自衛権、
日米安保条約、
沖縄と日本とアメリカの関係、
ユダヤ人迫害を国王の名をかりて正々堂々と断ったデンマーク政府、
ナチス教育に協力しなかったノルウエーの教師1万人の決意と勝利、

などなど、、、
どっから手をつけていいかわからない
こんがらがった中味が
しずかに見えてくる本です♪

そうして最後に、
独裁政権にたちむかうひとつの展望として、
「非協力」という道が、
歴史の具体例とともに記されいます。

希望をもって
読み終えることができます。


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