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2017年6月20日 (火)

南スーダンの帰国隊員

南スーダン派遣から帰国した自衛隊員が自殺されたというニュースがあったんですね。


娘は総合高校なので、
就職率も高く、
その先に「自衛隊」もあります。

他人事ではありません。

高校を出たばかりの子供たちは
現在の情勢を知っているのでしょうか?
親の助言にも限界があります。
信頼する先生や学校の推薦だからと思って、
進路を決めてしまうことがありませんように。


大切な人や国を守ることと
国家権力に従うことは
必ずしも同じ事ではないと
忘れないでいたいと思います。


~以下転載~

(人道支援者・高遠菜穂子さんの文章です)


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「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」サイトで特に広めていただきたいページ:
https://kaigaihakensdf.wixsite.com/health/blank-1


ツイッター(是非拡散をお願いいたします):
https://twitter.com/kaigaihaken_sdf


当会のFB情報ページ(いいね!とシェアをお願いいたします)
https://www.facebook.com/%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A%E6%B5%B7%E5%A4%96%E6%B4%BE%E9%81%A3%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B-186432318496210/?fref=nf


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高遠@クルドです

お疲れさまです。

南スーダン派遣隊員が5月に自殺してしまいました。
カウンセリングを受けていたかどうかもわからないので、「コンバットストレス」と安易に結びつけることはよくないかもしれませんが、
帰国して数週間で命を絶ったということは、「家族間のトラブル」というだけではなく、
やはり南スーダンでの任務が与えた影響、あるいはそれが家族間のトラブルをこじれさせてしまったのではないかと思わずに入られません。

私や布施さんがメンバーでもある「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」では、先週、この情報が入ってきてから事実確認などをし、ご家 族のサポート体制、担当などを決めました。

昨日、この件が赤旗で報じられました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-17/2017061701_04_1.html


なんとか食い止めたいと当会メンバー必死です。
私たちは自衛隊イラク派遣から学んだはずですから。
そう思って当会を立ち上げました。

そこで、皆様にお願いなのですが、当会サイトの存在を広く拡散していただくことにご協力いただきたいのです。

来週あたりには、名刺サイズの「ご相談カード」が刷り上がってきて、
北海道や東北に配布することになっていますが、
SNSでの拡散にご協力いただければ大変幸いです。

自衛官本人 が問い合わせてくることはかなりハードルが高いので、
その配偶者、家族、彼女、周りの人々にまずは届いて欲しいと思ってます。
そして、何か変化に気づいた人が勧めてくれるようになったらと思ってます。

日本の社会ではPTSDやASDに対しての理解がまだまだ全然足りないと言えます。
私の場合、事件そのものと日本でのバッシングがセットになって、受け止めきれず、ASD(急性ストレス障害)と言われました。

日本の人たちには「あんた、よく泣くね~」と何度も嘲笑されました。

悔しいから泣きたくないのに コントロールが効かなくなるような状態が数年間続きました。
事件そのものと、バッシングの強烈さが、いっぺんに処理できない日々が続き、地獄でした。
一人で全国を回っていましたが、常に警戒しながら緊張状態で歩いていました。
時々自分が何をしているのかわからなくなりました。

頻繁にヨルダンに行き、イラク人たちとともに過ごしている時、つかのま、安堵していたものです。
言葉が通じても理解し合えない、言葉が違ってもこんなにも深く理解しあえるのだなと感じたものです。

それでも、今思うと、私は無理やりにでも人前に出て話すことをくりかえしたのが良かったのかもしれません。
感情も涙も止めることができず 、でもそれが人前でそうなってしまったから、ある意味良かったのかもしれません。
精神科医には「たくさん泣きなさい」と言われました。

マッチョな自衛官は基本、泣き言は言えません。

また、配偶者も同じような状況にあり、配偶者も家族もコンバットストレスの大きな影響を受けてしまいます。
死を選んだ岩手の隊員がどんなにか辛かっただろうと想像すると泣けてきます。。。

日本は被害者にも、亡くなった人にも家族にも厳しく容赦ない社会です。
自衛官だった息子さんを自殺という形で亡くした私の友人は、
周りから「自衛隊になんか入れるのが悪いんだ」と言われていました。。。

先日のNHKスペシャルで南スーダンの戦闘の様子を隊員が証言する番組をやっていましたが、
あの時の第10次隊は、私の故郷、北海道千歳市の隊員たちがほとんどです。

私は「自衛隊撤退の人質」となってしまい、あんなに距離が近かった関係は完全になくなってしまいました。
向こうから警戒もされているだろうし、私ももう昔のように酒場で一緒に楽しむなんてことはできなくなりました。

でも、彼らは一生懸命なんです。私は彼らが一生懸命に私たちのために、家族のために働いているのを知っています。
そんな彼らが自死を選ぶことがないように、どうか皆様のご協力をお願いしたいと思っています。
私たちの会は「医療支援の会」として彼らを支えたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

~転載終わり~

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