庭師のお仕事
秋まき野菜の季節です。
大根の種をまきました。
4日目の発芽誕生です。
いろいろ少しづつ蒔きました。
どれかひとつでもよく出来てくれると
うれしくてたまりません。
名札には、おまじないの呪文入り♡
小さな畑の小さなおうちは、
今、区画整理に押され立ち退きを迫られていますが
事情もありなかなか進みません、
それでも人も虫も草も日々淡々と暮らしていくことは
最後の日まで大切にしたいです。
そしてさまざまな層の生き物たちが安心して暮らせるのは
家に部屋があるように
畑にも部屋(ゾーン)があって
そろぞれに適した部屋環境で生きているからだと
最近カンジルようになりました。
その畑庭の各部屋と境の辺りを人が維持するなかで
彼らの生活は続いていきます。
草刈り剪定は、
季節のなかで終わりもなく完成もないので
庭師という仕事は、
草や木や虫や鳥やそれらすべてを支える大いなるものでもあり、
それに仕えているようでもあります。
家と庭の間とか
畑庭の植生の変わるあたりとか、
庭が主人なのか自分が主人なのかとか、
その境目の見えない曖昧な辺りが
たまらなく濃密な磁石の磁場のようです。
たとえば、磁場はこんなとこに・・・
1、庭の土間あたり
人生最高最上無比の名音楽家名演奏家のアブラゼミたちが、毎年こっから出てくる・・・
2、庭土間から草地が流れていくあたり
低い草地のなかのツヅレサセコオロギやオカメコオロギが毎晩、伽話を奏でてくれる・・・
3、草地から木々が立ち上がっていくあたり
高木にからみついたクズの葉でカンタン(鳴く虫の女王)が安眠をさそってくれる・・・
4、そうして、木のなか木のうえ空
キジバトやカラスやトンボやハチやセミが、
特徴的な音声で何かを囁いていて
実の熟したことや巣作りや季節をはこんでくれる・・・
5、水や水辺や水面、
メダカやボウフラ、ヤゴがさらに別次元へ・・・
6、野菜畑のあたり
野菜たちのもっている時間は、人間に一番近い気がする・・・
【これら6層は、畑庭の大いなる六の部屋と呼ぼう】
(庭師のゾーン)
【終わりもなく完成もなく たまらなく濃密な磁場づくり】
(最後の日まで庭師)
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