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2017年10月19日 (木)

草地の文化

今年9月、荒川沿いの幼稚園へ【自然あそび】の出前で行ったとき、

素晴らしかったのは、
荒川土手横の園舎の立地を活かして
園長先生が斜面の土手の草地を
こどもたちのために残されていたことです。

草と人とのかかわり、
草地の文化ですね。

森の文化は認められ、
木は大切にされ植樹されることはあっても
草は抜かれてしまうことが多い。
今、草地、原っぱ、草原は都会地では大変少なくなってきています。

しかし草地で育つ昆虫たちは、
植物と動物をつなげる大変貴重な働きをしています。
虫たちは、植物の命をとりこみ、さらに小動物に食べられることによって、
植物界と動物界をつないでいます。

そうした多様な生きものを育む大地からの芽吹きの場所,
はじまりの場所が草地です。

その草地を残すことは
子どもたちにいのちの多様性のつながりを残すことであり、
それを実際に体と心で感じる体験の場所でもあります。
まさに、草地は子供たちの命と感性を育む場所です。

かつてある小学校の校長先生が
校庭の一角にわざと草を伸ばして
子どもたちのために残していらっしゃいましたが、
今回もそんな貴重な園に出会えて大変感動した一日でした。

子どもたちは、コンクリートジャングルの駅周辺に暮らしていますが、
草地慣れしていて、
本当にバッタのように元気でした^^♪

PS<自然保護の観点からいうと>

自然体験を行う場合、
馴染みのある生物も外来種(植物でも動物でも)であることが多いので、
体験と繁殖を分けて捉える必要があります。

触れあって遊ぶことと、
意図的に増やすことや放流することを混同してしまうと、
「ホタルの放流」であっても、せっかくの地域種の生態系を崩してしまうことになり、
自然体験が、自然破壊につながることもあります。

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