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2018年3月20日 (火)

春芽がっしょうだん

春、
春分の日も近づいてきますと
ベー助君からの熱いラブコールがはじまります。

「草取りをおねがい!」

どうしても
内勤優先にしてしまうタチなので
例年のコールは日々積み重なって悲壮感が漂ってきます。
本当に申し訳ないことです。

そこで今年は春分の日前から出かけました。

するとハウスの中では、

冬芽ならぬ
春芽がっしょうだんがお出迎え!

パンパカパンパンパ~ン
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かなり人間的な顔をしています。

大きく見開いた眼、
引き締まった小鼻、
何かを考える口元は、

昨夜のガサゴソと聞こえた物音に
今夜も備えているかのようです。

「きのう、たぬきが通りましよ、
あらいぐまは、奥の水辺をあるいていました」
        (名探偵フ入りりガクアジサイ)
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冬芽のときは、

「とげの森の顔なし」で
暗黒のいばらに 青ざめた顔を
浮き上がらせていたのですが、

春になったら、
こんなに青々と精悍な面持ちで
しかも艶々に
春の陽光を出迎えておりました。

いったいこれからどこへ向かおうとしているのか?

「カラスアゲハを待っております
この葉の照りは
彼らの光る羽になり、
空を舞い飛ぶのでございます」
     (カラスアゲハとカラスザンショウの森)

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丸く萌ゆる王冠のなかに
さらに春を祝う小葉が顔を出しています。

陽気にほほ笑む、
彼女の心そのままです。

そんなにうれしいのですか?

「はい いつもこの時期 わたくしは
こうして歌をうたっております」
     (黄金葉あじさいの姫)

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ぅっしっしっしっし

なんといっても春ですからねぇ

じつは、
わたしの透明な黄金の実も
その中の黒く硬い種も
またその中の白いナッツのような仁も
鳥のような羽状複葉の葉群れも
水のなかで泡だつサポニンも

すべてここから始まるのです
        
どこから?

「ここからです
ほら
瑞々しく羽を閉じた一枚からです」
       (春の無患子)


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