忘れられた巨人
7月は、袴田事件の再審棄却の落胆からはじまり、
西日本豪雨の猛威、
オウム真理教の大量死刑執行、
政治権力者の動向と
天も地もぐるぐる回るようだと思っていたら、
今は猛暑に打たれ
よくわからないくらい暑い日々が続いています。
ぐるぐる回っていたピークのころ、
「忘れられた巨人」
(カズオ・イシグロ著)(早川書房)
を読み終わりました。
闇の霧に包まれた状況設定で、
ハッピーエンドを期待して読み続けました。
読後の感想は、
「ふっきれない」のに、
数日経つと、
あり得ないほど「ふっきれて」いました。
不思議な体験でした。
暗示的体験のように思いますが、
人によって全然違う読後感になりそうなところが、
この本のおもしろいところなのかもしれません。
自分では捉えきれない心の闇を
「昔話は、
切り開いてみせ、
正体の無いものに形を与え、
道を暗示し、
希望をあたえて励ます」
これは誰が言ったか、
大好きな言葉ですが、
さいご、
「希望を与えて励まされなかった」
ところに逆に
猶予体験があり
熟成期間が与えられたようです。
どうしても晴れない霧が
いつの間にか晴れるような、、、
というか、
霧が気にならなくなるような、、、
ところで、「忘れられた巨人」ってなんだろう?
あれ? またもや霧に包まれています^^;
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