野草と野獣と胆汁感
菜の花と一緒に
まちがえてフキノトウを30秒ほど茹でてしまいましたが、
それもそれで美味しかったです。
胆汁が出てきそうな春らしい苦みです。
普段は天ぷらが主ですが、
今年は、味噌サンドに茹でフキノトウ。
生で刻んで食べる人も居るらしいですから、
それを思えば、
ゆうに広がりますね^^
ところでクマ肉をいただいて、
一度は味噌煮込みうどん、
次は、刻みニンニクの醤油炒め。
鹿肉は、調理済みトマト煮込みの腕前がすばらしかったのか、
お肉が筋っぽいのに とろけるようで、
臭みさえ感じないほど、
(家族では私一人でしたが)
身体にじじじーんと馴染みました。
ヤサイでいえば、
野菜ではなく、野草をいただいているような
古いDNAどうしの遭遇感でした。
で、クマさんは?
どきどきしながら いただくと
(しかもツキノワグマ!!!!!)
唸るような野獣感でした。
どのへんの肉なのか
私の太ももにそっくりで
たっぷりな脂肪に包まれて刃が立たず
他人とは思えない無駄な弾力いっぱいで、
いっしゅん、これは本当にクマだろうかと
不安にかられましたが^^^^、
刻みニンニク醤油いためならば、
一日毎朝2個、
滋養強壮のためにどうぞ。
といったフレーズが思い浮かぶほど
フキノトウを思わせる胆汁感がありました。
噛んでも噛んでも噛みきれないので
くちゃくちゃずっとガムのように噛む感覚は
田舎の馬刺しのようで、
さらに噛みつかれて口から出して
少しづつ引きちぎりながら飲み込んで
小さくして最後なくなってしまうと、
各地に残る冬眠しそこねた熊の恐ろしさが、
ただ恐ろしいだけではなく、
自分にも生態系のなかに入る勇気はあるのかと
問いただされているようで
厳かな気持ちが湧いてきました。
【わたしは肉を食べている】
(挑戦のような問いかけのような)
鹿肉は鉄分が豊富と聞きましたが、
熊肉はなんなのでしょうか?
もしかしたら冬眠(冬ごもり)する彼らは、
春の目覚めの記憶を細胞のなかに貯め込んで
成長するのかもしれません、樹の年輪の如く。
それが
胆汁感を想起させるのかもしれません。
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