とんびの染めもの屋
今日は染物屋さんです。
カーテンに呉汁(大豆の汁)染めをしました。
染め直しの為のアイ生葉染めの下準備です。
猛暑日の気の遠くなるような作業には、
大量アブラゼミの
脳天から浴びせられる
瞬間シフトの連続のような合唱に
浸りつくすのも悦ですが、
YOUTUBEなどで
縁のない栄華な映像に
時を忘れるのもコツで、
はたまた
大笑い系でユニークさを発揮しているのは、
OWSのおーちゃんで、
何言ってるか聞き取れない感じが
かたまりがちな筋肉の隅々までほぐしてくれます^^
しかし、
今日は、
本当に久しぶりに
久しぶりに
久しぶりに
むかしばなしをしました。
自分の声で自分に、そしてカーテンに♡
「とんびの染めもの屋」
(日本の昔話③/福音館書店)
77のレパートリーのうちの中でも
かなり短い2分半のお話で、
アイ染めの藍壺に
かつては白かったカラスがどぶんと
飛び込んで真っ黒になってしまうお話です。
カラスが待ちきれなくなって
かってに藍壺のなかに「どぶん」と飛び込んでしまうところと
とんびが
「ぴーひょろろー、ぴーひょろろー」
と鳴きながら空に輪を描いて飛ぶシーンがなんとも言えません。
昔話はただもう声にするだけで
むくむくと平面から立体に起き上がり生き返り
ワケもなく全ての登場人物に自分を重ねて
世界が愛おしくなります。
かつてこの世を生きた人々の魂が
酸いも甘きも評価も挫折もこえて
自分の心の中に甦るからかもしれません。
昔話を聞かせられながら
足踏みされたカーテンの下地染は、
無事、おえました。
大豆の搾りかすはアサにあげました。
すぐ飽いてしまいましたが、
掌に乗せてあげると
余計に食べます^^;
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