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2020年9月 5日 (土)

コブナグサ染めの方法

植物の先生に
小鮒草は、黄八丈の黄色を染める
伝統染料と聞いて、

黄色を染めて以来、
その目も醒めるような鮮やかな黄色にうたれて
黄色は、もっぱらコブナグサとなりました。

ちなみに、
それ以前はカモジグサで染めていました。
カモジグサの黄色は、
コブナグサにくらべると渋い黄色です。
しかし、
身の回りの野草を次から次に染めて
濃く染まるカモジ黄色を偶然発見した時の喜びと感動は
今も忘れ得ず、
カモジグサを見ると
どこまでも続く草原を
はちかぶり姫のように彷徨っていたものが
命を救われた恩人のような気がしてきます。

 

ちなみにカモジグサとそっくりな
イヌムギは、まったく黄色が染まらず、
両者を同じ草と思っていたので、
何年もその謎が未解決のままでしたが、
これも植物の先生が、
実に出るノギがあるかないかの区別を
何も知らない私に教えてくれて
染色のカギを握る謎が判明したのでした。

こうした鉢かぶり素人の染色でも
コブナグサはそれは鮮やかに染まります。
命の色を煎じて写しとるとして
最も身近で親しみやすい染料です。
というのも勝手にイメージする八丈島固有種ではなく、
田んぼなど湿地があるならば、
すぐそこに、
こぼれ種で命をつないでいます。
柔らかで青々と逞しくはびこりながらも
鮮やかな個性を知られず、
ひっそりと生きている一年草です。
Img_6288
①お盆を過ぎるころ、
ぐんぐん伸びて染めてくれてもいいと
頭を垂れてきたコブナグサを
大鍋に6分目いれて、

②そこへ水をゆらゆらと揺れる8分目ほど注ぎ、

③強火で沸騰したら弱火にして15分。

④染液をこして
ミョウバンを大匙1入れて、
魔法使いの老婆のようにかき混ぜて、
白濁したところへ、

⑤染めたいものを投入。
よく染まるといっても
綿は、たんぱく質をつけないと染まらず、
私は大豆の呉汁染めの下地染めをします。
シルクや羊毛は、
そのままで結構。

⑥そしてまた
強火で沸騰したら弱火にして15分。
液が熱いなら
弱火で15分でも
染め力が強いので
充分染まるでしょう。

⑦一晩おいて
翌朝、すすいで干して
染め上がりです。
Img_6303
絞りをいれたまま干しています。

Img_6305
開きました。

Img_6404
闇夜に開花したり、

Img_2810_20200910120801
屋内から
ふと外を見ると、
黄色いスクリーンとなって
昼の陽射しの影絵となります。

※コブナグサの染め方が
検索で出てこないと聞き、
染色の手順を記してみましたが、
これは同時媒染です。
もっと良い方法があるかもしれません^^;
開発してみてくださいね♪










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